大人気のテレビアニメ「バンドリ!」をご存知でしょうか?
バンドリ!は、江戸川橋駅周辺が舞台で、文京区に住んでいる人には見慣れた場所が数多く登場するアニメです。
最近では、聖地巡礼といって、物語に出てきた場所を実際にめぐるファンも数多くいるようです。
そこで今回は、地元民である管理人が「バンドリ!」の聖地巡礼を行ってみました。
当管理人は観光ガイドでもあります。ただ、聖地を巡礼するだけでなく、その場所の成り立ち、そして付近の見どころを含んだ「バンドリ!」聖地巡礼コースをご紹介いたします。
目次
【バンドリ!聖地巡礼】江戸川橋コース
今回、訪れるのは上記のコースです。約2.2キロ約1時間を予定しています。それでは、参りましょう。
江戸川橋駅(4番出口)
東京メトロ有楽町線「江戸川橋駅」です。出口を出て、すぐ右にUターンしてください。先の方にドラッグストアの看板があります。
まずは、ドラッグストアを目指して進みましょう。
地蔵通り商店街
看板まで来たら右折です。ここからは地蔵通り商店街で、作品中では物語の中心となる場所として描かれています。150メートルほどの通りに約70軒の商店が並びます。
ヤマブキベーカリー
少し歩くと、左にパン屋さんが2軒あります。1軒目がナカノベーカリー、2軒目がサンエトワールです。両方とも、山吹沙綾さんの実家「ヤマブキベーカリー」のモデルと言われるパン屋さんです。
サンエトワールには、牛込りみさん役の声優、西本りみさんのサインが飾っています。店の人に「バンドリ!」の聖地巡礼で来たことを伝えると、優しく応対してくれました。
さらに進むと、なにやら見慣れた角地があります。ここは、アルテリア・ベーカリーというパン屋さんがあった場所です。
残念ながら、今は閉店していますが、アニメの画像と見比べると、「ヤマブキベーカリー」に近い外見に見えます。ここも聖地と言って良いでしょう。
「ヤマブキベーカリー」は複数の店舗を参考にして描かれているようです。では、もう少し調べてみましょう。地元住民の利を生かして、近所のパン屋さんを探します。地蔵通り商店街から半径1キロ圏内で、外見の近いパン屋さんは3軒ありました。
どれも、ヤマブキベーカリーの面影を留めているように見えます。もしかすると「ヤマブキベーカリー」は、これらのパン屋さんを総合して描いているのかもしれません。
先に進みましょう。
子育て地蔵
商店街の出口(入口)に、お地蔵さんが祀られています。
このお地蔵さん、明治の始めに神田川に流れ着いてこの場所にやって来たそうです。このことから、ここは「地蔵通り商店街」と呼ばれるようになりました。どこから流れてきたかは分かっていません。
第3期「のんびりしていてよいのでしょうか」では、みんなで温泉旅行行くとき、待ち合わせ場所として使用されていました。
商店街を抜けると、次は右に曲がります。横断歩道は渡っても渡らなくてもオッケーです。
1分ほど歩くと大きな交差点に出ます。画像の左奥を目指して進んでください。
ちなみに正面にまっすぐ続く道は音羽通りで、江戸時代に徳川綱吉が、先にある護国寺を参拝するために作った由緒ある通りです。
交差点を渡ると、川があります。「神田川」です。作品中にも川が何回か出てきますが、ほとんどがこの神田川です。神田川を渡るとすぐに「江戸川公園」があります。
江戸川公園
江戸川公園は、神田川沿いに作られた公園で、作品中に何度も出てきます。「バンドリ!」にとって、欠かせない場所です。
ところで、神田川沿いにあるのに、なぜ「江戸川公園」なのでしょう?それは、この川が、昔は江戸川と呼ばれていたからです。同じ川でも上流と下流で名前の違うことがありますよね。それと同じです。
ちょうど今から行く「大滝橋」付近から、飯田橋駅辺りまでが江戸川でした。昭和40年に、上流から下流まで神田川に統一されました。
作品中、メンバーがよく行く楽器屋さんは「江戸川楽器店(EDOGAWA GAKKI)」ですが、あの店名は東京都と千葉県の間を流れる江戸川ではなく、神田川以前の名前であった「江戸川」から取られているように思います。
それでは、江戸川公園に入りましょう。
大井玄洞 胸像
入口すぐ横に胸像があります。大井玄洞(げんどう)さんと言いまして、江戸川公園を作った人です。もし、この人が公園を作らなければ、この公園で織り成す名シーンも生まれなかったかもしれません。感謝して通りましょう。
四阿
3分ほど進むと、右側によく見たオブジェがあります。「STAR BEAT!~ホシノコドウ~」のMVで登場したオブジェです。「四阿(あずまや)」と言いまして、この辺りにあった休憩所をイメージしています。
これは完全に余談ですが、江戸川公園は桜の名所です。きっと第三部では、花見をするバンドリのメンバーが見られるのではないでしょうか。
みんなの広場
さらに3分ほど進むと、すべり台が2つ並んだ広場にやって来ます。
ここは説明不要でしょう。作品中に何度も出てきた広場です。牛込りみちゃんがメンバーに入れない理由を話した第1期2話、声の出なくなった戸山香澄ちゃんをみんなで励ました第11話、みんなで早朝ランニングをした第12話。
第3期5話で、プロモーションビデオを撮影するときに、戸山香澄ちゃんと花園たえちゃんがポーズを取ったのもここです。
普段は、憩いの場として開放されています。
大滝橋
横には橋が掛かっています。この橋にも見覚えがあるでしょう。オープニングで描かれている橋で、「大滝橋(おおたきばし)」と言います。
名前の由来は、ここに大きな滝があったからです。といっても自然の滝ではなく人工の橋です。
ではなぜ人工の滝があったのかというと、江戸時代、この場所にダムのような設備があって、江戸の人に飲み水を供給していたからです。つまり次の絵図のようなものです。
ダムの中央が滝のように見えますね。だから「大滝橋」です。
そして、このダムのあった場所が、すべり台のある広場です。正確には分かっていませんが、おそらくこの辺りのようです。
途中、右側に立派な庭園の門があります。
これは「椿山荘(ちんざんそう)」という日本を代表する庭園&ホテルです。素敵なので時間があったら見学してください。
先へ進みましょう。
芭蕉庵
さらに3分ほど進むと右側に屋敷の門のようなものがあります。
ここは「芭蕉庵(ばしょうあん)」と言いまして、あの松尾芭蕉が住んだと言われる場所です。これも正確ではありませんが、なにせ400年以上も前のことなのでご容赦ください。
なぜ、ここに住んだのかというと、川の工事をするためです。この頃の芭蕉はまだ芭蕉と名乗る前で、奥の細道に出発するずっと前でした。理由は色々あるので追及しませんが、とりあえずこの辺りに住んでいたのです。それを偲んで芭蕉庵が作られました。
中には「ひょうたん池」があります。「Yes! BanG_Dream!」のMV(フルバージョン)では、この池が少しだけ映っているようです。
胸突坂
その芭蕉庵のすぐ横に急坂があります。
ここも説明不要でしょう。市ヶ谷有咲ちゃんの家に続く坂です。第二話で、戸山香澄ちゃんと2人で坂を下りて学校に行きました。めちゃくちゃ急で、その名も「胸突坂(むなつきざか)」。胸を突くようにして上るから胸突坂です。
もちろん上ります。
あまりに急なので、坂の途中には休憩場所があるので休みましょう。香澄ちゃんと有咲ちゃんもここで休みました。
蕉雨園
坂を上りきると右の塀の奥に「蔵」があります。ここも見慣れた場所のはずです。ポピパが初めてライブをした蔵、つまりクライブです。
さて、よくよく蔵を見ると、めちゃくちゃ立派な屋敷の一部だということに気づくはずです。塀は見えども玄関は見えません。それもそのはず、この屋敷は明治に宮内大臣を務めた田中光顕(みつあき)さんの屋敷です。蕉雨園(しょううえん)と言いまして、テレビのロケに使われるほど立派な建物です。
すぐ後ろは、永青文庫です。ここは、第79代総理大臣の細川護熙(もりひろ)さんが幼少期に住んだ屋敷の一部です。
言い忘れましたが、途中で門の前を通った椿山荘は明治の第3・9代総理大臣の山縣有朋(やまがたありとも)さんが所有していた庭園です。
文京区は、このクラスの大物が屋敷を構える場所なのです。そんな場所で、一軒家に住むバンドリのメンバーって、すごいです。
さて、坂を下りましょう。ちなみに、文京区には胸突坂という名前の坂が、後2つあります。
坂下に着いたら目の前の橋を中ほどまで渡り、回れ右をしてください。
駒塚橋・水神社
ここも見覚えがある場所です。
ポピパの5人が楽器を持って通っていますよね。この辺りは聖地がたくさんあります。
橋の名前は「駒塚橋(こまづかばし)」です。名前の由来は、駒を作る人が住んでたとか、駒(馬)を留める場所があったとかだからです。けっこう適当ですが、歴史なんてそんなもんです。
いよいよ、聖地巡礼もラストです。
肥後細川庭園
右側に、和風な壁が見えてきます。そして横断歩道に電柱があります。
実はこの場所、「バンドリ」でも最重要な聖地です。
第一話で戸山香澄ちゃんが、星のシールを見つけた場所です。この電柱付近に最初のシールがありました。つまり、ここから「バンドリ」は始まったのです。
この塀の向こうは、胸突坂の上で紹介した細川護熙さんの屋敷で「肥後細川庭園(ひごほそかわていえん)」です。江戸時代後期、この辺りはすべて細川家の土地でした。さらに、神田川の向こうは大隈重信さんの土地がありました。先に紹介した、田中家、山県家、細川家、大隈家で、この辺りの多くの土地を所有していたのです。
江戸川橋駅周辺の聖地巡礼は、これで終わりですが、聖地はまだまだあります。次は都電荒川線「早稲田駅」に行きましょう。
神田川を渡ると、すぐに目白通りに着きます。
都電荒川線「早稲田駅」
道路の上に、線路と駅が見えてきます。ここが「早稲田駅」です。ここも聖地ですね、何度も話中に出てきます。
都電荒川線沿いには、雑司が谷(ぞうしがや)駅、面影橋(おもかげばし)駅、大塚駅、飛鳥山(あすかやま)駅、三ノ輪(みのわ)駅など、重要な聖地がたくさんあります。このまま早稲田駅から都電に乗って、次の聖地に向かってみてはいかがでしょう。
第3期にスタート時には、都電荒川線(さくらトラム)とタイアップし、バンドリ!と縁の深い駅にポスターなどが貼られました。残念ながらすでにタイアップは終了していますが、また始めてほしいです。
江戸川橋に行こう!
江戸川橋周辺のバンドリ!聖地を案内してきました。いくつか作品中で見た場所もあったのではないでしょうか。
実は作品に描かれながら、ここで紹介していない場所はまだまだあります。全部紹介していたら、写真が何枚あっても足りないですからね。他の場所は実際に訪れて、体験してみてください。
バンドリ!の世界を歩いてみませんか?
ここで紹介したコースは実際に歩くことができます。
「TABICA(タビカ)」では、ガイドブックでは見つからない「いま、ここ、でしかできない地域体験」を予約でき、地元の暮らしを楽しく体験できます。
このコースのロケ地である文京区・江戸川橋周辺に詳しいガイドが、周辺の歴史の解説を交えながら、バンドリ!でポピパが歩いたコースを一緒に歩きます。
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