大人気テレビアニメ「ラブライブ!サンシャイン!!」をご存知でしょうか。
「ラブライブ!サンシャイン!!」は静岡県沼津市の高校生がアイドルグループを結成し、スクールアイドルの頂点を目指す物語です。
物語の中で、主人公が文京区の本郷に宿泊する場面が出てきます。今回は、そのときに描かれた場所を、文京区に住む私が見てきました。
ラブライブ!サンシャイン!!聖地巡礼
今回、訪れるのは上記のコースです。つまり、主人公の高海千歌ちゃんが東京に行ったときに、早朝ランニングで走ったコースと同じです。それでは参りましょう。
春日駅(A6出口)
都営三田線「春日駅」です。高海千歌ちゃんが泊まった旅館の最寄り駅です。
いきなり申し訳ないですが、アニメでは春日駅は描かれていません。でも、宿泊した「鳳明館」に行くためには、この駅に行かなくてはなりません。
A6出口を出て、右の坂を上りましょう。ちなみに、付近には東京メトロ「後楽園駅」、JR総武線「水道橋駅」などもあります。いずれも徒歩圏内です。
1分もかからず「西片(にしかた)」という交差点に着きます。ここを右に曲がると、「菊坂下(きくさかした)」という交差点に着きます。
さらに、30秒ほど歩くと左手に郵便局があります。その手前に「胸突坂(むなつきざか)」という急坂があるので上りましょう。
鳳明館(ほうめいかん)
坂を登りきると、「鳳明館(ほうめいかん)」という看板が見えてくるはずです。ここがラブライブ!サンシャイン!!の主人公グループ「Aqours(アクア)」が、東京に行ったときに泊まった旅館です。
鳳明館は明治30年代建造で、東京都の登録有形文化財に指定された旅館です。昔ながらの木の文化を守っていて、客室ごとに異なる木材が使用されています。
ラブライブ!サンシャイン!!の1期07話「TOKYO」では、高海千歌ちゃん、桜内梨子、渡辺曜、津島善子、国木田花丸、黒澤ルビィの6人が宿泊しました。
翌朝、高海千歌ちゃんは鳳明館から秋葉原へ向かってランニングを始めます。朝日を見上げ、右手の梨木坂を下ります。
梨木坂(なしきざか)
ここからが、アニメで描かれたランニングコースです。
梨木坂のいう名前は、梨の木があったという説と、この辺り広がっていた菊畑が、この坂の辺りでなくなっていたという説の2つが由来です。
菊坂
梨木坂を下ると菊坂という通りに出ます。菊坂は一体に菊畑が広がっていたことが名前の由来です。高海千歌ちゃんは、この菊坂を左に上っていきます。
文人墨客の旧居跡
菊坂周辺は多くの文人墨客が住んだ場所で、樋口一葉、宮沢賢治、石川啄木などの旧居跡があります。
樋口一葉旧居跡
菊坂と並行するように、階段下に路地が通っているのにお気づきでしょうか?
この路地は菊坂下通りと言います。ここからさらに小路に入ったところに、「樋口一葉旧居跡」があります。樋口一葉はここで『闇桜』『たま襷』『別れ霜』『五月雨』を書きました。
すでに旧居はありませんが、樋口一葉が使った井戸が残されています。
宮沢賢治旧居跡
菊坂に登ってすぐ右に階段があります。この階段の下は、宮沢賢治の旧居跡があります。童話集『注文の多い料理店』に収められた「かしわばやしの夜」、「どんぐりと山猫」はここで書かれました。
高海千歌ちゃんは、宮沢賢治旧居跡の階段前を走り抜けます。
石川啄木下宿跡「赤心館(せきしんかん)」
菊坂途中に株式会社オルガノという会社のビルがあります。この裏側には、石川啄木が下宿した「赤心館」の跡地があります。
石川啄木は、ここで「菊池君」、「病院の窓」、「母」、「天鵞絨」、「二筋の血」、「刑余の叔父」の6作品を書きました。
近くには、その後に下宿した「蓋平館(がいへいかん)別荘跡」もあります。
炭団坂
「ラブライブ!サンシャイン!!」ではありませんが、一つ聖地を紹介しておきます。
宮沢賢治旧居跡を右に曲がり、最初の路地を左に入って進むと階段坂の「炭団坂(たどんざか)」が見えてきます。炭団坂を頂上まで上り振り向くと……。
ラブライブの第1期01話で、高坂穂乃果、絢瀬絵里、南ことりが通学路として使っていた坂です。
左の路地は、坪内逍遙(つぼうちしょうよう)の旧居跡です。
本郷通り
高海千歌ちゃんは、菊坂を頂上まで上り、本郷通りという大きな通りを右に曲がります。続いて参りましょう。
見送り坂・見返り坂
本郷通りをよく見ると、少し窪んでいるように見えませんか?これも文京区の坂道で、画像奥を見送り坂、手前を見返り坂といいます。
江戸時代、罪人は江戸の街を追放されました。広域に江戸はこの辺りまでを指し、罪人の身内は見送り坂から見送り、罪人は見返ったからこの名前が付きました。昔はもっと窪んでいましたが、都電が通るときに埋め立てたようです。
かねやす跡
見送り坂・見返り坂を過ぎると、大きな交差点につきます。信号を渡った先にある「かねやす」という店舗跡に、このように書かれています。
本郷も かねやすまでは 江戸のうち
かねやすとは、この店のこと。前述しましたが、昔はこの辺りまでが江戸と考えられていたのです。
さて、かねやす跡の信号をさらに渡り、交差点を対角まで行きましょう。こちらが高海千歌ちゃんのランニングコースです。本郷通りのなだらかな坂を下ります。
神田明神通り
本郷通りをずっと進むと、やがて左に神田明神の鳥居が見えてきます。高海千歌ちゃんは、この前を通り過ぎます。
神田明神
ランニングコースではありませんが、神田明神と聞いて素通りできるラブライバーはいないでしょう。せっかくですから、神田明神も見ていきます。
神田明神男坂
ラブライバーの中で、もっとも有名な階段坂といえばここでしょう。
μ’s(ミューズ)がトレーニングをした階段、そして、Aqours(アクア)がラブライブに出る前に上った階段が「神田明神男坂(かんだみょうじんおとこざか)」です。
神田明神境内
境内も見ていきましょう。第1期では、μ’sの東條希が巫女の手伝いをしていた聖地です。第2期では、Aqoursが「Saint Snow(セイント・スノー)」と出会います。
神田明神はあまりにアイドルファンに優しくて有名。境内の御札所では、ラブライブなどのグッズがたくさんあります。
竹むら
神田明神坂を下りると、秋葉原の電気街が見えてきます。秋葉原に行くならまっすぐ行くべきですが、高海千歌ちゃんは少しだけ寄り道をします。
神田明神下の交差点を右に曲がり、神田川に架かる昌平橋を渡りましょう。
路地が入り組んでいて、高海千歌ちゃんがどこを走ったのかは明確になっていません。ただ、おそらく立ち寄ったであろう聖地が次です。
第1期、μ’sのセンター高坂穂乃果の実家のモデルになった甘味処「竹むら」です。
味のある歴史的な建物は1930年創業の貴重な木造建築で、東京都の歴史的建造物に選定されています。
ランニングコースでは描かれていませんが、高海千歌ちゃんはおそらくこの聖地に立ち寄ったと思います。スクールアイドルイベントへ出場するにあたり、気合を入れたのでしょう。
万世橋
高海千歌ちゃんは、秋葉原駅から近くにある万世橋を南から北へ向かって走り抜けます。
はて、本郷にある「鳳明館」から来たのなら、万世橋を通り必要はないはずです。それもなぜ、逆方向の南からやって来るのでしょうか?
答えは簡単ですね。上記の通り、μ’sの高坂穂乃果の実家に立ち寄っていたからです。つじつまがばっちり合います。
UDX前モニター
万世橋を渡り、電気会館を右に曲がって秋葉原駅北口に到着です。左はUDXです。第1期では、A?RISE(アライズ)が通う「UTX学園」として描かれていました。
エスカレーターを上り、遊歩道を進むと目の前に大型モニターが見えてきます。
ここがランニングの最終地点です。ここでAqoursのメンバーが高海千歌ちゃんに追いつき、全員でラブライブの告知を見るのです。
まとめ
以上が高海千歌ちゃんのランニングコースです。まぁ、詳細は違ってるかも知れませんが、おおよそこんな感じだと思います。
さて、ひとつ分からないのが時間軸です。
なにせ、Aqoursのメンバーが寝ている間に旅館を出たのに、秋葉原に着いたころには、メンバーも同じように着いていましたからね。
仮に旅館からタクシーをすっ飛ばしたとしても10分はかかります。旅館から秋葉原まで走って20分だとしても、その差は10分です。その10分で、起きて着替えて化粧して先回りするのは無理がありすぎますよね。
そうすると、導き出される答えはひとつです。
「高海千歌ちゃんが寄り道をしていた」ですね。
ここからはたぶんですが、高海千歌ちゃんは、μ’sの高坂穂乃果の実家のモデル「竹むら」で、まんじゅうを買っていたんだと思います。そして、それを秋葉原「Maach」近くのベンチで食べていたのではないでしょうか。
そうすると、後から出てきたメンバーが追い付くのも可能だとは思いますがいかがでしょう。
可能性は無限大、いろいろな妄想で楽しんでください。
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