護国寺駅から文京区音羽通りを江戸川橋方面に歩くと、内閣総理大臣を務めた鳩山一郎氏の邸宅、鳩山会館が見えてきます。
ここは大正時代に建てられた洋館で、バラの咲き誇る庭園が自慢の音羽御殿。
現在は、修復を加えて記念館として一般に公開されており、往時の応接室や居間、鳩山家歴代の愛用品、記念品等を見学することが可能です。
実際に見てみましょう。
門から邸宅まで
鳩山会館の入り口は音羽通りから面した場所にあります。音羽通り沿いに門がありますので、迷うことはないでしょう。
音羽通りに面する門から、鳩山会館の邸宅までは急勾配の坂を上がります。
急勾配はまだまだ続きます。おそらく地上3階ぶんくらいは坂を上がるのではないでしょうか。
この坂はタクシーで上がることができますので、坂が苦になるのであれば、あらかじめタクシーで来られることをおすすめします。
急勾配の坂道を上がりきると、鳩山会館の邸宅が見えてきます。
ここまでは入場無料、これより中に入るには入場券を購入する必要があります。
イギリス風の玄関を上がります。
応接間
玄関ホールを通ってる右に部屋が3つ並んでいます。
この3部屋は応接室として使用されており、手前から順番に応接間、居間、食堂として用いられていました。
もっとも入り口近くにあるのが第一応接室と呼ばれる部屋です。ここでは、テレビで鳩山会館の紹介映像が流されているので、最初に見ておくと良いでしょう。
第一応接室は控えの間と、家族がお客様と面談する応接間として使用されていました。
部屋の周りの造りは木製で、ボナールやドランの絵画が掛けられていて、温かみのある部屋となっています。
真ん中の部屋第二応接室です。
第二応接室はアダムススタイルの装飾が施され、落ち着いた雰囲気の応接間となっています。戦後間もない頃は重要な会議の場として活用されていました。
ひときわ大きな椅子は鳩山一郎氏が愛用していたもの。
部屋のいたるところに、鮮やかな花が飾られています。
ジャコビアン風装飾の第三応接間は、食堂として使用されていました。
設計・制作は梶田恵氏のもので、90年以上を経た今でもびくともしていません。
応接室の横には庭に面したサンルームがあります。ここではコーヒーや紅茶を飲んで休憩が可能。
四季折々に散りばめられた庭の花を眺めながらゆったくとしたひと時を過ごせます。
庭園
庭からは鳩山会館の全貌を見られます。左右均等の建物は、戦後を代表する建築家岡田信一郎氏の作品です。
鳩山一郎氏の銅像が庭を見渡しています。視線は、遥か遠くのロシアを眺めているそうです。
鳩山一郎氏の父である鳩山和夫氏の銅像。和夫氏は早稲田大学校長や衆議院議長を歴任した人物です。
和夫氏の銅像の横には、妻である鳩山春子氏の銅像が寄り添っています。共立女子職業学校(のちの共立女子学園・共立女子大学)の創設者の一人です。
庭園の池には見事な鯉が優雅に泳いでいます。
ステンドグラス
二階に通じる階段の踊り場にはステンドグラスが設置されています。
大広間
二階中央は大広間になっています。
もともと寝室が3部屋連なっていたところを、修復時に間仕切りを撤去し、大広間として改装されました。
大広間の窓からは、庭園を一望できます。
記念館
写真撮影はできませんが、他にも鳩山一郎記念室、鳩山威一郎記念室、鳩山薫記念室も設けられています。
これらの部屋はそれぞれ遺品が展示されていますので、ぜひご覧ください。
外観
建物の外観には、各所にハトやミミズクなどをモチーフにした装飾が施されています。
見落としがちですが、建物を裏から見たところ。
階段踊り場のステンドグラスを外側から眺められます。忘れずにご覧ください。
- DATA
- 東京都文京区音羽1-7-1
- 護国寺駅5番出口より徒歩7分
- 都バス音羽一丁目より徒歩1分
- 03-5976-2800
- 鳩山会館のウェブページ
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